ホームページの成約率を上げる
ホームページを持っているけど効果が出ない、ホームページ製作業者に作ってもらったけど効果が出なかった、そんな方は効果の出ないホームページの作り方をしていないか、チェックしてみて下さい。
多くの同業者のホームページの中からあなたの事務所が選ばれるには、どのような戦略でホームページを作成すればいいでしょうか?
アクセス数を上げる前に押さえるべき大事なポイント
アクセスを集めてたくさんの人に見てもらえば、それだけ依頼や問合せにつながる数は増えます。けれどせっかくアクセスを集めても、問い合わせや依頼につながる率が低ければ思ったような効果は出ません。
広告等でお金をかけて集めたアクセスであれば、少しでも多く効果につなげて費用対効果を高めたいものです。そのためにも、アクセスを集める前に大事なポイントとして、成約率を上げていきましょう。
ホームページの成約率を上げて広告の費用対効果UP
ホームページの成約率とは、ホームページを見たお客さんがどのくらいの割合でアクション(問い合わせや依頼など)を起こしてくれるかです。
成約率が高いホームページを持っていれば、お金をかけて広告を使って集客をしても、広告費以上の成約に結びつけて費用を回収することができます。費用対効果プラスということですね。
成約率10%のホームページは、100アクセスで 10件の成約です。
成約率1%のホームページなら、100アクセスで 1件の成約です。
同じ数のアクセスを集めて、これだけ効果に差が出ます。
よくホームページにとにかくアクセスを集めようと広告を打つ方がいますが、多くのケースでは広告費と比べてたいした利益を生み出せていなかったり、逆にマイナスになってしまっているケースも多いようです。それではせっかくの広告費が無駄ですよね。
ホームページにいくらたくさんのアクセスが集まっても、成約しなければ意味がありません。
逆に、ホームページの成約率が高ければ、同じ広告費でも、同じ数のアクセスを集めても、通常より大きな成果を生み出すことができるようになります。
ホームページの成約率を上げる方法
ホームページの成約率を上げるにはいくつかの方法があります。
WEB戦略の要ともいえるこれらの方法で、ホームページの成約率を上げましょう。成約率の高いホームページは、凄腕の営業マンのようなもの。しかも24時間365日休みなしで働いてくれます。
ターゲットの設定
成約率を上げるWEB戦略の1つ目は、ターゲットです。
基本的なことですが、基礎ほど大事なのでしっかりと読んで下さい。
多くの士業の方は、営業を行える地域が限定されています。
東京に事務所があるのに北海道のお客さんにホームページを見られても、依頼にはつながらないでしょうし、仮に依頼を受けたとしてもスムーズなやりとりは難しいでしょう。そういった面で、まず最初に地域を絞り込む必要があります。
そんなのは当然だ!と思われるかもしれませんが、SEO対策(検索エンジン対策)の依頼を受けると、非常に多くの方がこう言います。
「”税理士事務所”というキーワードで検索の一番に出したい」
確かに、税理士に何か依頼をしたいときに「税理士事務所」と検索をする人は多いでしょう。けれど、「税理士事務所」で検索をすると、全国の様々な地域の税理士事務所が検索結果に出てきます。
ほとんどのお客さんは「こんな遠くの税理士に頼めないよ」と思い、たくさんありすぎる検索結果を絞り込もうとします。お客さんが知りたいのは自分が依頼できる税理士。
そこでほとんどのお客さんは「税理士事務所+地域」や「税理士事務所+駅名」で検索をしなおします。これこそがあなたの事務所が狙うべき検索キーワードです。
他の事務所との差別化
WEB戦略の2つ目は、他の事務所(同業者)との差別化です。
地域を絞り込んで、「あなたの営業地域内で事務所を探してる人」というターゲットを設定できました。それでも、同じ営業地域内を対象とした同業の事務所はたくさんあり、ホームページもたくさんあるでしょう。お客さんはどこにしようか迷ってしまいます。
もし、あなたの事務所のホームページが他の事務所と差別化がしっかりできていたら?
- 例えば値段が安い。
- 例えば値段は高いけど質の高いサービスを提供している。
- 例えば節税や相続など、ある分野に関して強みを持っている。
お客さんからすれば、これらはたくさんある事務所の中で、「ここにしよう!」と決めるポイントになります。 同じようなホームページがたくさんある中で、あなたの事務所のホームページが他と差別化ができていれば、お客さんに選ばれる確率は確実に上がります。
営業的な内容を入れる
他の事務所とは違う良さがあることをお客さんに上手に伝える。
これが営業の仕事です。誇大な表現をしたり契約をとるまで居座ったり不安をあおるのが営業ではありません。あなたの事務所の良さを伝える、そして行動を促してあげる、これが営業です。
「良さって言っても・・・同業者なんだから他と同じことしかしてないよ」
そんな場合でも大丈夫です。同業者と同じことしかしていなくても見込み客にアピールする方法があります。
それは、「あなたの業界では当たり前のことだけど、初心者のお客さんは知らないサービスを、ちゃんと書く」ことです。
例えば税理士の顧問契約の例をあげると、定期的に顧問先を訪問してくれる税理士事務所があります。定期的に訪問してくれるのでお客さんは領収書などを郵送する手間もなく、事務所まで来てアドバイスをしてくれる。忙しいお客さんにとっては嬉しいサービスです。けれど、定期的に訪問してくれる税理士なんて珍しくはありません。
珍しくはないのですが、顧問契約をしたことのないお客さんはそんなことは知りません。どうやって領収書を出せばいいのか、どこまで自分ですればいいのか、お客さんは知らないのです。特に起業したてのお客さんは知りません。だから、ホームページに書いてあげるのです。「当事務所は定期的に訪問しますので、領収書はまとめて持っておいて下さい」と。
それだけでも、初心者のお客さんにとっては他の同業者と差別化する一つのポイントとなります。
問い合わせを言葉で促す
お客さんが読んでいて、「ここで問い合わせしたくなるだろう」と思われるところには、すぐに問い合わせができるように対策をしておく必要があります。
具体的にはそのポイントに電話番号を載せておいたり、問い合わせフォームへのリンクを載せておくなど、すぐ問い合わせができるようにしておきます。
そして問い合わせ率を上げるポイントは、言葉で問い合わせを促すことです。
ただ電話番号や問い合わせへのリンクがおいてあるよりも、「お問い合わせ下さい」と一言添えてあるだけで成約率は変わります。
お客さんに”選ばれない”ホームページのポイント
ホームページを製作する際に一番犯しやすい間違いは、ホームページにあれもこれもすべて載せたくなってしまうことです。
「この業務は得意だから載せたい。」
「うちの事務所はこれもできるからこれも載せよう。」
「この業務は報酬単価が高いからこれも載せたい。」
「せっかくお金を払って作るんだから全部載せておこう」
あれもこれもと様々な内容を載せたくなるのはわかりますが、そうすると「税理士業務は何でもやりますよ」という特徴のないホームページになります。みんながそうしていると、どこも同じようなホームページになってしまいます。
「東京都の税理士事務所」
「相続税の節税が得意な東京都の税理士事務所」
もし、相続税について相談したいお客さんが検索で上の2つのホームページを見つけたら、依頼したくなるのはどちらの税理士事務所でしょうか?間違いなく後者のほうに依頼するでしょう。
「資産価値1億円以上の不動産の相続税の節税対策が得意な税理士事務所」
ここまで絞り込まれていたら、もし対象となるお客さんがあなたのホームページを見たら、あなたの事務所を無視して他の事務所に依頼することはまずできないでしょう。
かといって、1億円以下の不動産の節税を考えているお客さんが依頼しないかと言えばそんなことはありません。「1億円以下の不動産の節税対策もご相談下さい」と一言付け加えればいいだけです。差別化にはこれだけのメリットがあるのです。
ホームページ製作業者に依頼するときの落とし穴
ホームページ製作業者に依頼をしてホームページを作成する場合、お金をかけて製作をするので、せっかくだからあれも載せたい、これも載せたいと考えてしまいがちです。
「相続に特化したら会社設立の税務相談依頼が来なくなるかもしれない」
それこそがホームページの成約率を下げてしまう一番の原因です。
ホームページ製作業者に外注する場合は、料金内で製作できるページ数は決まっているので、その中であれもこれもと様々な業務を載せてしまいたくなりますが、そうすると内容の薄いものになってしまいます。
ある一つの分野に絞り込み、その分野に関する相談は”絶対に”逃さないくらいの気持ちで製作する。そして、他の分野も専門的に載せていきたい場合は、もう一つホームページを作るのが、マーケティング的にも後述するSEO(検索エンジン対策)的にもベストです。
結果を出しているホームページは、例えば同じ税理士事務所でも会社設立時の税務相談に特化したホームページ、相続税に特化したホームページ、飲食店経営者の税務相談に特化したホームページなど、各分野ごとにそれぞれホームページを作っています。
もしくは、限られたページ数の中でいろいろ載せるのではなく、その分野で専門的と思ってもらえるレベルの情報をホームページに記載する必要があります。
ここまでのことを押さえるだけでも、成約率はかなり上がるでしょう。
もっと成約率を上げるためには、QUESTの流れやGDTの法則などの様々なライティングテクニックもありますが、そこはプロの領域であり、知識と経験が必要な部分なので資金の余裕ができてからプロに依頼するとして、ここでは「ターゲットの設定」「選ばれるポイント」「問い合わせを促す」までが出来ていればいいでしょう。
成約率の高いホームページを作ったら、次はそこにアクセスを集めていきます。